安倍首相が国会を欠席して『ミヤネ屋』(後編)

■リテラ
安倍出演の『ミヤネ屋』は放送法違反だ! 宮根はタイコ持ち発言、日テレ青山は「廃案になっては困る」とポロリ
http://lite-ra.com/2015/09/post-1451.html
スタジオに安倍首相が登場したのは15時すぎで、約40分間の生出演となったが、その前から番組では長い時間を割き、キャスターの宮根誠司がコメンテーターらとともに安保法制についてパネルで解説。法案の論点をかいつまんで説明したのだが、これがあきらかに、前もって安倍首相をフォローするためのものだった。

□みやねが前座を務めてたってことか

■たとえば、安保法制が憲法違反であるという指摘については、コメンテーターの日本テレビ報道記者・青山和弘が、「憲法改正するのが筋道ですが、日本国憲法は非常に憲法改正手続きのハードルが高いんですね」と言い、宮根誠司が「他の国ってけっこう憲法を変えていたりするんですよね」と“解釈改憲は仕方がない”という印象付けを行った。

□筋道言うなら筋を通せよ(笑)全く筋が通っていない

■さらに、6月4日の衆議院憲法審査会において、与党が推薦した憲法学者・長谷部恭男早稲田大教授が「法的安定性を揺るがす」「憲法違反だ」と明言したことについて、宮根と青山は、まるでとるに足らない話かのように、笑いながらこんなコメントをしたのだった。
宮根「でも、これ、違憲論者を参考人呼んだってなってますけど、これは青山さん、単なるキャスティングミスですよね」
青山「そうですね。完全なキャスティングミスです、政府側からすれば」

□「こんなこともキャスティングさせられない奴らに任せられない」と言うところだな(笑)

■その後、安倍首相はこれまでのテレビ出演や国会での答弁とほぼ同じようなとっくに破綻した主張をだらだらと喋りはじめるのだが、なんの批判も追及もしない。
 むしろ、宮根をはじめコメンテーターの青山和弘、春川正明、手嶋龍一らは、安倍首相の言いたいことを先回りするような質問をし、安倍首相が答えるとわざわざフォローをするというような状況だった。

□まさに太鼓もち

■「よく言われてるのが憲法改正してやったほうがあっさり行くんじゃないのって話があるんですが、やっぱりこれ海外情勢が激変しているなかで、やっぱり時間かけられないというのがあるんですかね」

□米国の国会で勝手に約束したからだろう。しかもそんなこといいわけにはならん。もしもの時のためとかいざという時のためといってた事からしても今すぐ必要ではないことがはっきりしている。結局は改正しようとしても負けるからだ。

■そして、安倍が砂川事件の最高裁判決を持ち出すと、宮根はこう相づちをうったのだ。
「改正というよりも憲法の中に(集団的自衛権を使って国民を)守らなくてはいけないということが入ってるんですね」

□そんなことどこにも書いてねーよ

■もっとひどいのは、青山和弘だ。「違憲か合憲かよりも、この安全保障環境の変化にどう対応するか」と擁護し、表向きは安倍が口にできない中国の脅威を代弁したのだ。
「中国、北朝鮮の脅威について、どこまで説得力ある説明ができるかにかかっているのに、外交上の配慮があってできないところに、もどかしさがある、なかなか行き違いがある」

□意見かどうかは一番大事なところだ。説得力のある説明が出来ない時点で何の意味もない。意味不明

■また、読売テレビ解説委員の春川正明は学生の話をもちだしながら、
「総理、いろんなところでいろんな話をきいて、学生たちと喋っていても、総理のおっしゃるように抑止力として法整備必要だなって言う人が多いんですよね。でもそれとともに聞かれるのが、『安倍さんがどこまでもいってしまうんじゃないか心配だ』と」
「(70年談話についても)学生が『先生、安倍さんこのままいくと怖いですよ』というんです。私は何が怖いの?と聞いたんです」

□法整備が必要な学生が多いのに安倍は怖いという矛盾(笑)法整備が必要なんていってないことが分かる。

■すると、安倍首相は満面の笑みを浮かべながら、「よく“暴走”と言われるんですけど、“暴走”して私がどこにいくんですか? 私はそれが聞きたいんです。いったい“暴走”して私が何をするんですか?」と返すのだった。そしてすぐさま、宮根が徴兵制の話題を持ち出し、安倍首相の「徴兵制はありえない」という話を引き出してフォローする。もはや通販番組並みのシナリオがあるとしか思えないタイコ持ちぶりだった。

□いやすでに違法なものを法律に盛り込んで可決成立させようとしてる時点で暴走だから

■『ミヤネ屋』がPRしたのは安保法制だけではない。元NHKワシントン支局長で外交ジャーナリストの手嶋龍一にいたっては「一般にはですね、あれは役人が書いたと誤解されているのですが、僕らジャーナリストからみますと、あの文面はほとんど総理お一人でお書きになったんです。しかも、アメリカの上下両院の演説がありましたが、あれ、泣いている上院議員もいましたよね。あれはお一人で書いたとお認めですか」

□あの紙には”拍手”とか書かれてたが?(笑)シナリオがあるのに何を言ってんだ。あのスピーチで泣いてる奴なんかいるかよ。いるならなんで名前出さないんだよ。しかも空想の上にお認めですかとか意味不明な質問

■安倍首相も「いっしょに今度(ご飯)行きますか。大阪で」とモーションをかける。本サイトでも何度も指摘してきたように、メディアと権力者との会食なんていうのは、本来、やってはならないことなのに、宮根もスタジオのスタッフもなごやかそうに笑うだけ。

□欧米じゃまずほとんどありえないという情報がツイッターでは流れてくる

■宮根から「これからわれわれは国会審議をどうやって見ていったらいいでしょうか」と締めの一言をふられた青山はこう答えたのである。
「たとえばこのあとこの法案が廃案にされては困りますので、うまくこう、巻き込んでいく。その努力の姿を見ていく必要がありますよね」

□数の論理でいくらだって可決できるのに努力って(苦笑)

■ようするに、最初から『ミヤネ屋』は、“国民からなかなか理解が得られない安保法制を懸命に説明する安倍首相をポジティブに演出しよう”“安保法案を無事に成立させよう”という思惑だったのだろう。
 はたして、“公正中立”であるべきテレビ局がこんな番組を放映していいのだろうか。
 安倍政権はことあるごとにテレビ局に対して放送法をチラつかせて圧力をかけているが、本当に放送法に違反しているのは、今回の『ミヤネ屋』のような政権礼賛番組だろう。国民はこの番組をBPOの審査対象にすべく運動を展開すべきではないだろうか。
(小杉みすず)